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2014年2月 1日 (土)

『政と源』

ブックレビュー ☆4つ

『政と源』 三浦 しをん

二人のおじいさんが主人公のお話なんて面白いのか? と思ったが、三浦 しをんさんにそんな心配は無用だった。

73歳、同い年で幼馴染の国政と源二郎。
幼い頃に戦争で家族を亡くし、早くに結婚するも奥さんに先立たれ、子供もいない源二郎は、今も現役のつまみ簪(かんざし)職人。
職人気質で破天荒でいい加減な性格だが、実はとても思いやりがある。
元銀行員で、まじめだが家のことはさっぱりだった会社人間の国政は、二人の娘は結婚して家を出て、奥さんまでも愛想をつかして出てしまった。
ずっと同じ町に住み、それぞれ独り身となってしまった二人は、今もちょくちょく行き来して悪態をつきながらも互いのことを気にかけている。
家族に囲まれて過ごす余生も良いだろうが、たとえ独りになってしまっても気心の知れた幼馴染が近所にいる余生も良さそうだ。
ま、両方いるのが一番なんだけど。

「死んだ人間が行くのは死語の世界なんかじゃなく、親しい人の記憶のなかじゃないかってことだ。」
「なにごとに関しても、『堅実』なんてことはありえねえよ。ゴールも正解もないからいいんじゃねえか。だから生きるんだろ」
はちゃめちゃな源二郎だが、なかなか素敵なことを言う。

最近はともすると、早く役目を果たしてしまいたい(子供たちが自立・独立するまでの養育をひとつの役目として)、老後も余生もなくていい、と非常にネガティブな考えに陥りがちな自分に少し反省した。

政 「もう桜も終わりだな」
源 「また来年があるさ」
政 「来年の桜を見られるのか、俺たちは」
源 「俺たちがみられなかったとしても、来年も再来年も桜は咲くさ。それでいいじゃねえか」

高校の時に漢文で習った、「年年歳歳花相似 歳歳年年人不同」ってやつかな。
そんな境地にたどり着くまで、頑張るか。
  

Photo_2
『政と源』 三浦 しをん 著 集英社

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