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2013年7月 8日 (月)

『植物図鑑』

ブックレビュー ☆4つ半

『植物図鑑』 有川 浩

タイトル通り植物図鑑のような小説、それも野草専門。

一人暮らしのうら若き女性が、自分のアパート前に行き倒れていた青年をまるで子犬を拾うように拾って、そのまま一緒に生活をするというお話し。
それがまた良くできた男で、優しくて物知りで家事は万能、とりわけ料理が上手でお弁当まで作ってくれる、その上ルックスも良いときたもんだ。
冒頭で、その青年はやがて黙っていなくなってしまうことがわかるのだが、それまでの幸せな日々は、ゴミのようにうずくまっていた青年に声をかけ一宿一飯を施した女性の優しさへの神様からのご褒美だったんじゃないかと思いながら読み進めていた。
自分のことは樹(イツキ)という名前以外に何も語らない青年、苗字さえ言わない青年に過去は触れてはいけないんじゃないかと何も聞けない女性。
なんだかちょっと、「決して部屋をのぞかないでください」 といった鶴の恩返しみたい。
しかし、あることがきっかかけで、女性が青年のバイト先をのぞいてしまうあたりから二人の関係は・・・

この先ふたりはどうなっちゃうんだろう? この話しの結末はどうなるんだろう? とドキドキワクワク。
50歳にもなって、現実にはあり得ないこんな設定の、甘い恋愛小説に胸キュンするなんて、予想外というかちょっとこっぱずかしかったりするのだが純粋に楽しめた。

巻頭と巻末に野草の写真が載っているのは本当の植物図鑑のよう。
さらに、巻末付録として野草を使ってイツキが作った料理レシピも載っていてお得な気分。

Photo
『植物図鑑』 有川 浩 著 角川書店

本編の後、読者のアンコールに応えるかのように、カーテンコールと題した短編が2つ。
これもまた良かった。

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