フォト
サイト内検索
ココログ最強検索 by 暴想

Mail

楽天

« 『つむじ風食堂の夜』 | トップページ | 神戸マラソンは・・・ »

2013年6月25日 (火)

『風の歌を聴け』

ブックレビュー ☆5つ

『風の歌を聴け』 村上 春樹

僕の本棚には 『風の歌を聴け』 が3冊ある。
1冊目は文庫本が発売されてすぐの頃(1982年)に買った。
2冊目は社会人になって少しお金に余裕が出来て、ハードカバーで読んでみたくて(もちろん内容は一緒なんだけど)
3冊目は転勤先で読み返したくなったのに、2冊とも自宅に置いてきたので帰省まで我慢できずに。

どういうわけか1年に1度くらい読みたくなって・・・何度読み返したことだろう。

僕が19歳の時、学校帰りに毎日のように通っていた書店の新刊文庫コーナーに置かれた本書を見て、村上 春樹なんていう作家は聞いたこと無かったが、カバーイラストに惹かれたんだったか、同姓のよしみでだったか(今となっては失礼な話だ)で買ったような気がする。
おそらく買ったその日に読み終えて、そのまま本棚に並べていた。
数ヵ月後、自分の本棚にある本書を手にしたとき、内容をまったく覚えておらず、読んだことさえ記憶に無かった。
そんな自分に不安になって、記憶を探ろうとパラパラめくっていたら止まらなくなった。
この空気感、もう何もかもが素敵だった。
あまりに好きすぎて、自分の中に溶け込んでしまって、それで読んだ記憶さえなかったんじゃないか、と思った。

それからと言うもの、村上 春樹は好きな作家の筆頭で、もちろん彼の小説はすべて読んできた(最新作だけはまだだけど)。
もうこれからは誰の小説も読まなくて良い、村上 春樹だけ読み返していれば、なんて思っていた時期もあったくらいだ。
その中でも僕のベスト1はずっと 『風の歌を聴け』 なのだ。
ちなみに2位は 『1973年のピンボール』、3位は 『中国行きのスロウ・ボート』 、読んだ順番がそのまま好きな順番っていうのも何だかなぁという気がするが、そうなんだから仕方ない。
 

Photo
『風の歌を聴け』 村上 春樹 著 講談社文庫
 

そしてまた、何年ぶりかの何度目かの 『風の歌を聴け』 を読んだ。
BGMは大滝 詠一の『A LONG VACATION』 。こちらも発売当時(1981年)から飽きることなく聞き続けている大好きなアルバム。
気分は一気に、”責任”も”将来の不安”も”心配事”も無かった(目をつぶっていられた)あの頃の夏に飛んで・・・なんていうことは残念ながら無いんだけれど、それでも当時と同じようにちょっとせつなくてでも幸せな気持ちになった。

内容についてはいまさら説明するまでもないが、
夏休みに海辺の街に帰省した”僕”と友人の”鼠”の日々、そこに”僕”の回想と作家”ハートフィールド”のエピソードが挟み込まれる。

正直に言うと、僕はこの小説をこんなに何度も読んでいるのに、実のところは半分も理解出来てないんじゃないか、という気がしたりもする。
さらっと読めてしまうのだが、なんていうか哲学的なメッセージやメタファーが多々含まれているようで、ぜんぜん分かってないんじゃないのかって。
でも、だからこそ何度読んでも飽きないのかもしれない。

ところで、今の時期にこの本を読んだこと、ちょっと悔やんでいる。
夏が来る前に、夏が終わってしまったような気がするのだ。

« 『つむじ風食堂の夜』 | トップページ | 神戸マラソンは・・・ »

Books」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 『つむじ風食堂の夜』 | トップページ | 神戸マラソンは・・・ »

2017年12月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31            

JogNote

無料ブログはココログ