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2013年5月30日 (木)

『こっちへお入り』

ブックレビュー ☆4つ

『こっちへお入り』 平 安寿子

おつきあいで友人の落語発表会を聴きに行った33歳独身OLの江利は、その場の流れで自身も落語教室に通うことになる。
軽い気持ちで始めた落語にどんどんのめり込んでいく江利、演目の登場人物に感情移入して我がことのように涙したり、元気をもらい勇気づけられたり、その心持ちを学んだり。
そうそう、夢中になるってこういうことだよなぁと、熱しやすい僕は江利に共感。
江利は思う、
「何かをやって得る自己満足は、何もせずに他人を批判することで優位に立とうとするお手軽な自己欺瞞より、何千倍もましではないか?」

タイトルの 『こっちへお入り』 は江利が初めて演じる 『寿限無』 で子供に縁起の良い名前をつけてやりたいとやってきた八五郎に言ったご隠居の
「やあ、八っつぁんじゃないか。久しぶりだねぇ。まあ、こっちへお入り」
から取ったものだが、もちろん"こっち(落語の世界)へお入り”ってことでもある。
そんなお言葉に甘えて、僕もしばし入らせていただいた。
よく行く図書館には落語のCDも数枚有り、ちょうど話に出てくる柳家 小三冶 師匠の 『大工調べ』 や古今亭 志ん朝 師匠の 『芝浜』 が入ったものもあったので借りてきた。

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章末ごとにある"江利の知ったかぶり落語用語解説” でいろいろ説明されているが、実際にその落語を聞きながら読むと小説の面白さがいっそう深まる。
そして落語って良いなぁ面白いなぁと、すっかり夢中になってしまう。
江利のように同じ演目をいろんな噺家で聞き比べてもみたくなる。

与太郎に自分を重ね合わせ、物分りの良い・人の良い女性になる江利も悪くないが、"クレーマーおやじ”や"世間知らずで、嫁の言いなり弟”や"口だけ達者な甲斐性無しの彼氏”を 『大工調べ』 の棟梁のように勢いで言い負かしちゃう江利も見てみたかったというのはちょっと欲張りか。
でもまぁおかげで、本書を読み終えた頃には僕もすっかり落語頭ってわけさ。

文楽の次に落語って古典芸能が続いたのはたまたま。
ブクレコで紹介されていたレビューを見て読みたくなったのだ。

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『こっちへお入り』 平 安寿子 著 祥伝社

ところで今月の読書はこれで7冊目。
僕にしてはかなり多読、こんなのは学生のとき以来かな。
当時はテストが近くなると無性に本が読みたくなったっけ、小説世界に現実逃避していたわけだ。
はて、今の僕はどんな現実から逃げようとしてるんだ?
あと2週間後に迫ったトライアスロン、あんまり泳いでないんだよなぁ。

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