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2013年4月20日 (土)

『ベーコン』

『ベーコン』 井上 荒野

ほうとう,ミートパイ,煮こごり,水餃子,ベーコン,・・・。
料理名をタイトルとする10の短編集。

同じように料理をテーマにした小説に村上 龍 著 『村上龍 料理小説集』 があるが、あちらは僕がどれだけ伸び上がっても伺い知ることの出来ない、高級料理(高級食材)と上流階級の人々を描いていた(と記憶している)のに対し、本著は僕の等身大の生活で見ることの出来る料理と人々のお話。

初めのうちは江國 香織さんの小説に似た感じを受け好印象だった。
が、食欲に性欲をからめて書かれた物語をいくつも読み進めるうちに、繰り返し見せつけれらる人間の醜さ・ずるさ・裏表を持った人たちにちょっと嫌気が差してきた。
あまり好きな小説ではないかな・・・と。

しかし巻末の解説を読んで印象が一変した。
これは 「ふりをしている」 人たちの物語だと。
悔しいけれど僕にはそこまで読み解けなかった。
僕が思った“裏表”は“ふり”だったのだ。

人は誰しも“ペルソナ(仮面)”を持っている、といったのはユングだったか。
社会人(職業人)としての、父としての、母としての、夫としての、親友としての、愛人としての、ペルソナ。
そのペルソナをその時々で使い分けて生きている。
解説者の言う“ふり”が“ペルソナ”だと思い至ったとたん、この短編集がとても愛おしく思えてきた。
もう少し心理学用語を借りると、「リビドー(欲望のエネルギー)によってイド(本能)は導かれる」 。
そんな“リビドー”と“ペルソナ”のお話しか。

なにはともあれ、ここに出てくる料理たちはとても美味しそうなのだ。

Photo_2 
『ベーコン』 井上 荒野 著 集英社文庫

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