« 2013 走り初め | トップページ | 身体が重い・・・ »

2013年1月 2日 (水)

『阪急電車』

『阪急電車』 有川 浩

文句なしに面白い。
阪急電車 今津線に乗り合わせた人々の人生の機微を、路線の駅名毎に繋げた短編集。

小学校低学年の女の子から、女子高生・女子大生・OL・主婦・定年退職したであろう老婦人、それぞれがとても魅力的に、生き生きと描かれている。
僕の地方の電車ではちょっと想像しづらいが、関西(大阪・兵庫あたり)なら十分ありそうに思える話し。
この物語を読んでいて、すぐにでも今津線に乗りたくなったし、今津線沿線に住みたいとさえ思えてくる。
それは叶わなくても、これからは電車に乗るたびに(めったに電車には乗らないが)車内を見回して “機微” を探してしまいそうだ。

ただひとつ不満を言わせてもらえるなら、ラストは中途半端な同棲ではなく、安直だろうが潔くプロポーズで終わって欲しかった。

Photo_3
『阪急電車』 有川 浩 著 幻冬舎

それと、これはこの小説の感想ではないが、
中にこんな文章が出てくる。
 「お前はしっかりしてるし一人でも生きていけるだろ」
 安い歌謡曲のような台詞をあたしに向かって吐くな。

そして、
 「おまえはぁ、一人でも大丈夫やけど、おれはあいつのことはほっとかれへんねん、って言うねんやん」
 「ほんまにそんなこと言うんや」
この台詞は、この小説の直前に読んだ 『その街の今は』 に出てきた。

たまたま続けて読んだ、今時の出来事を書いた2冊の本に、今時ちょっと聞きそうに無い表現が出てくる。
そして、どちらも関西のお話し。
もしかしたら、同じ人のことを書いてる? とさえ思ってしまう偶然。
こんな偶然も(長く本を読んでいると、ときどきあったりするのだが)、読書の面白さだったりするのだ。

« 2013 走り初め | トップページ | 身体が重い・・・ »

Books」カテゴリの記事

コメント

阪急電車、いいですよね。

著者本人も自認するくらい甘い作品が軒を連ねていたりしますが
僕も彼女のもつ世界観が大好きで、
阪急電車はもちろん街空海の三部作や図書館戦争にも手を出したりしたものです。

スポーツだけでなく本の記事も読ませていただけるのを愉しみにしています^^

satさん・・・
ありがとうございます。

2年前、フジテレビ系列の日曜早朝番組 『ボクらの時代』 に出ていらっしゃったときに初めてお名前を知り、興味はあったのですが、実際に著書を手にするまでにずいぶん時間が経ってしまいました。
読み終えて、ちょっと優しい気持ちになれたような気がします。
もっと早く読んでおけば良かったと後悔。
これから、他の作品も読んでみたいと思います。

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 2013 走り初め | トップページ | 身体が重い・・・ »

2017年6月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30  

JogNote

無料ブログはココログ